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魔女に問われて… (act2.sc2.ll105-121)

2005年02月18日 00:19

[マンフレッド]
彼女の顔立ちは俺に似ている――
あの瞳、あの髪、あの表情、何もかも、
あの声のまさに口ぶりまで、俺に似ているって言われてた。
だけど何もかもが穏やかになっていて、美しく和らげられていた。
彼女は俺と同じ孤高な思想と心の惑いを持っていた、
隠された知への探求、そして宇宙を理解するための精神。
それだけじゃない、
それと、俺よりもずっと優美な強さがあった、
慈悲とか微笑みとか涙とか――俺には無いもの。
それから愛情――これだけは俺だって、彼女に対してあったんだ。
謙虚さ――そいつは俺には決してないな。
彼女の短所は俺のもの――彼女の長所は彼女のもの――
俺は彼女を愛していた、そうして彼女を壊してしまった!

[魔女]
あなたの手で?

[マンフレッド]
いや、俺の手じゃなく、心で――コイツが彼女の心を壊したんだ――
彼女の心がコイツを見詰めて、そして立ち枯れてしまった。
俺は血を流した、
だが彼女のをじゃない――そしてやがて彼女の血が流れたんだ――
俺は見ていた――そしてとめられなかった。
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マンフレッドの悲痛な叫び。(Act2.Sc1.ll.73-95)

2005年02月12日 00:18

[マンフレッド]
かまうもんか――俺の魂はもう枯れ果てていたんだ!

[狩人]
それで、おまぇさんは自分の運命とワシの運命を取り替えたいのかぃ?

[マンフレッド]
いいや、そうじゃない!俺はアンタをひどいめにあわせたくないし、
俺の運命を生きているものととりかえたくもない。俺は耐えられるさ――
どんなに惨めだって、それでも耐えるべきなんだ――
他の人が夢に見るのさえ耐えられずに
睡みの中で息絶えてしまうような人生、に。

[狩人]
しかしこんな――
他人の悲しみへの慎み深い感情を持つおまぇさんが、
腹黒い悪人であろうはずが――ありゃせんじゃろう?
寛大な考えの人間が、敵の上に、
復讐をぶちまけるはずがあろうか?

[マンフレッド]
ちがう!ちがう、ちがう、ちがう!
俺は愛してくれた人々を傷つけてしまったんだ――
俺がいちばん愛した人々を。俺は敵など決して挫いたりはしない、
自分を守るためならいざしらず――
俺の過ちは、俺が大切に想っていた人々の上に、何もかも降りかかってしまった――
そして俺の抱擁が命とりだったんだ。

[狩人]
天がおまぇさんに休息をお与えになりますように!
そして懺悔がおまぇさんを穏やかにしてくれますように。
わしゃおまぇさんのために祈りますじゃ。

[マンフレッド]
そんなのは要らない、
アンタの同情になら耐えられるけどね。俺は出てくぜ――
もぅいいだろ――アバヨ!――(ほら)金だ、ありがとョ――
何も言うな――そうすべきなのさ――追ってくるなよ――
道は知ってる――山はもう危険じゃない。――
もう一度言う、頼むから、付いて来ないで!

流浪人―るろうに―

2005年02月02日 02:44

7月30日 TrackBack
 惨めな兄貴だ! 奴のお陰で、なんてヒドイ夜だったんだろ!「俺はこの計画に対する熱意を捕らえきれていなかった。俺はヤツの劣等感を手玉にとっていたのさ。自分の失敗のせいで、俺たちは追放の身に、奴隷の身に、舞い戻るんだろう。」奴は僕に、めちゃめちゃ奇妙な不運や無罪を推測してくれたよ、奴は不安がらせるような屁理屈を付け足しやがった。
 僕はその悪魔みたいな博士に、鼻で馬鹿にしながら反駁しては、しまいに窓へと行ってしまった。珍しい音楽の帯をすり抜けて、平原の彼方に、僕は未来の夜の、華やかな幻影を創り出していた。
 どことなく健全なこの遊びのあとで、僕は藁布団に倒れこんだ、そしてほとんど毎晩、眠ったかと思うと、可哀相な兄貴は起き上がって、腐った口、引き裂かれた眼、――奴はそんな自分を夢にみていたのさ!――馬鹿げた苦悶の妄想をわめき散らしながら、僕を居間へと引きずり出すのだった。
 結局、心から誠意を込めて、僕は奴に約束しちまった、太陽の息子っていうものにしてやるよ、だなんて。――そして僕たちは洞穴のワインと街道のビスケットで空腹を満たしながら、僕自身、そうしてやる場所と方法を探さなくちゃ、って焦っていたんだよね。


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