Jelly Fish

2006年07月30日 01:07

white wave


赤いレンガの倉庫の広場
海をぼんやり眺めていたなら
ブルーのような グレイのような
うねりの海の深くから
ぼんやり浮かんで来ましたは
白ぉい 白ぉい 帽子のような
ひとつのクラゲ
ふわふわ水の静かの中で
こちらの世界を垣間見に

波に流されているようで
なかなか流れていないようで
なんだかこちらを見ているようで

少し離れた沖のほうでは
ひとの声に驚いて
魚がぼちゃり ぼちゃりと跳ねて
ぼちゃり ぼちゃりと 飛び跳ねて
なんだか本当 急がしそうで

そこへ どこからともなく 鳳蝶だ
黒ぉい 黒ぉい 鳳蝶が
そっと水面近づいて
跳ねる魚を諌めては
遠く湾を越えて行った

こちらの世界を見詰めたまんまの
白ぉい 白ぉい ふわふわクラゲは
魚の踊りも 黒蝶の意志も
なんのことやら 他人事
すぅっとこちらを見飽きたら
海の深くへ帰って行った
ブルーのような グレイのような
うねりの海の深くへと
ねむりの海の深くへと

――そうしてくれがた大桟橋で 口笛吹いていたのは汽船……

『コーカサスの虜』

2006年07月17日 23:24

Prisoners of the mountain

 久しぶりに映画を見てきました! 今、都内で「ロシア・ソヴィエト映画祭」というものが開催されていて、ひょんなことから行くことになりました。私が見てきたのは『PRISONER OF THE MOUNTAINS(邦題:コーカサスの虜)』という、カザフスタンで製作された映画です。
 ざっくばらんに言えば、「憎しみの連鎖」ってこういうことなのかなぁ、と思いました。自分の家族を殺したのがロシア人だから、ロシア人はみんな悪いから、ロシア人を殺します。殺されたロシア人としては、自分の家族を殺したのはチェチェンの人だから、チェチェンの人に報復します。…恐ろしい血まみれのエンドレス。
 ストーリー。二人の兵士ワーニャくんとサーシャ准尉が、チェチェンの村人(村の人はみんな兵士?と思うほど、普通に銃器を持っていました)アブドゥル氏によって捕虜として捕らえられ、彼の家の納屋に連行される。足枷をかけられ、囚われの人となるも、ワーニャくんは、二人を世話してくれる14歳くらいの娘ジーナと仲良くなる。二人を捕虜としたアブドゥル氏は、その実息子がロシアに捕虜として捕らえられているので、交換して助け出そうとしていた。しかし、この捕虜交換の目論みは、ある出来事を切欠に壮絶な悲劇へと進んでしまう…。コーカサスにおけるロシアの役割とチェチェン紛争を描いた作品。
 Shallotのお気に入りは、やっぱりワーニャくんとジーナちゃんのほんのりラブラブな感じのシーンがほっとできて良いです。微笑ましい。状況はあり得ないくらい異常で残忍な筈なのに。だからなおさら微笑ましいのかもしれない。ですが、この二人の結末も、悲しすぎます。悲劇だからそういうものなのかもしれないけれど、悲しいです。涙は出ません。ただ、今も続いているチェチェンの問題のなかで、自分が何もできないことが悲しくなります。
 サーシャさんもカッコイイです。テキトー人生を一生懸命悪足掻きしているようで、カッコイイです。でも軍人です。どこまでも軍人です。だから、冗談でも、村を破壊するって言い切れるのかもしれません…そこがまたエンドレスな問題を私に提起したのかもしれない。
 久しぶりの映画でしたが、ほろ苦い人間ドラマと民族紛争の現実を実感した96分間でした。

おじいちゃん

2006年07月09日 01:04

ねぇ ねぇ おじいちゃん
あの白いカケラはなぁに
お月さまに ほほえんで
きらきらひかっているのはなぁに

ゆきこちゃん
あれはねぇ
ゆきというんだ
とおい とおい おそらから
はるばる降りてくるんだよ

へんねぇ おじいちゃん
きっとゆきっていうのじゃないよ
なつにゆきは降らないと
がっこのせんせがいってたよ

ゆきこちゃん
あれはまちがいなく ゆきだよ
お月さまが磨かれた夜は
いつだってゆきが降るんだよ

それに

いまがなつというきせつだと
なつにゆきが降らないなどと
いったい だれがきめたんだぃ

おじいちゃん
おじいちゃん
ゆきって かなしい いきものね
あたしの てのひらに のったら
あっというまに
きえちゃったよ

2006年07月04日 00:52

donnntennn

夏の淀んだ空の下
空気は湿り気を帯びて
私の体から水分がほどけてゆく
ああ 頭の中は真っ白になる

緑田の
向こうに見える樹の枝に
深い緑の樹の枝に
たくさんの花が咲いている
あれは匂いのいい花か
遠くて見えないのだけれど
きっと綺麗な花でしょう
私には、もう見えてない

風が嵐に脅えている
光は雲の影へと逃げる
怠惰な夏の草原が
白くくすんでいる

芝草へと沈む露の夢

2006年07月01日 03:27

tears from rain

 実は、プラセンテをずっと応援した経緯で、ブンデスリーガが好きな私は、今回のドイツVSアルゼンチンはとても心が苦しい試合だった…。
 途中から入ったドイツのノイヴィルも、交代したシュナイダーも、レバークーゼンの選手だった人たち。ずっと応援していた選手たち。とても敵だなんて思いたくなかった…。
 でも、試合は試合。
 神様にお祈りするような心持で、ずっとアルゼンチンの応援。
 まさかのキーパー負傷。

 アイたんも、うさたんも、エルナンも、コロ助も、ソリンも、もっともっとたくさん応援したかった今回の大会。メッシだってまだまだ見たかった。。。どことなく、会場の雰囲気から何から、四年前のスゥエーデン戦を思い出してしまいそうな感じで、でも、1点守れると思いたかった… カンビアッソの涙は、もうしばらく忘れられそうにない。

Adios Japon

 四年前、スゥエーデンに敗れたあの日の画像。アイたんとプラが寂しそうな写真。そう、あの時はヴェロンやピオホも寂しそうだったっけ。呆然として、芝生が冷え冷えとして、曇り空だった。
 今回は、カンビアッソの涙。
 
 四年前、見ていた夢は予選敗退のフィールドへ沈んだ。
 今回は、初戦敗退。
 負けることは、また次の夢を紡ぎ出すことができる、と、
そう思いたい…



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