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ルイ・ガレ作 『芸術と自由』

2006年10月22日 23:05

『芸術と自由』の肖像


現在上野の国立西洋美術館にて開催中の「ベルギー王立美術館展」へ行ってきました☆ いろいろと面白い作品があったんですが、今日はその中からひとつ、ルイ・ガレの『芸術と自由』を取り上げてみます。

 最初にこの絵を見たのは、入口前のベンチのところに置いてあった図録でした。ぱっと見、私の母が好きそうな西洋人の顔立ちでしたので、「あぁ、ブラッドピットに似てること(笑)、まぁそれにしてもいい男だな~」なんて眺めてました。

実際この絵画を見てみると、図録よりも随分と内面の美しさが出た男性であることが分かりました。時代が少し早いかもしれませんが、いわゆる「ボヘミアン」的なものを描いているのではないでしょうか。19世紀後半、詩や音楽・絵画といった芸術の理想を求め、超度級の貧乏生活を送り、空腹に耐えながらも、必死に生きていた若者たち。絵画の左の壁に、「MARIA」と書かれているけれど、これは実際の偶像は描いていなくても神様になにかを祈ってしまいたいような文字。「芸術と自由」の代償は、この貧困生活であり、それが彼のまとっているボロボロの服と、憂愁に満ちた表情、ひいては絵画の下方に染み込んでいるほの暗い影に、象徴されているのではないかしら、と思いました。

ただの「イイ男」ではないんだと思います。

だから尚更、美しいんだって思います。

彼のヴァイオリンは、絵の中では音を失っています。彼はヴァイオリンを弾いていません。絵画の中の音楽は、左の花の下、窓のへりに置かれた楽譜が、音を描いているだけなのです。

黒目がちな瞳に、光はあまり差していません。――若さゆえの理想、そして現実。
「ボヘミアン」の精神を、心に焼き付けるような眼差しです…。
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すなのお城

2006年10月21日 01:09

夏の残照

春の陽射しの輝くころに
きらめく小さな川面に映った
ちいさなちいさな すなのお城
蒼い御空を遠く見上げて すこし汗ばむような空気を
胸にいっぱいすいこんで
若葉にそっと微笑んで

――そして……
――夏が過ぎて……

秋の冷気が漂うころに
ちいさな川は 煙を吐き出し
若葉はもう 大きな葉へと変わり
輝く陽射しは 茫漠とした白い太陽へと変わり
湿った冷気が辺りを包み
ちいさなちいさな すなのお城は
深い霧に抱かれて
静かな闇夜
ふっ と 灰塵に なりました

「赤樂茶碗 古希七十之内」とランボオの「野蛮人」

2006年10月08日 02:37

神秘的な器

 三井記念美術館へ行ってきました☆ 今は『開館一周年記念特別展「赤と黒の芸術 楽茶碗」』展を開催しています。
 もともと(料理しないクセに)食器が大好きな私には、かなり興味深くって素敵要素満載の展覧会でした☆

 たかが器、されど器。上図は楽家九代目の吉左衛門・了入が作った「赤樂茶碗 古希七十之内」(1825年)です。これ以外にも、会場には本当にたくさんの素晴らしい器がいっぱいで、メタルちっくなものもあり、クレー風味のものもあり、目移りしちゃったんですが、この茶碗を目の前にしたら、なんだかもう頭がくらっと来ちゃいまして。暫くぼーっとなってしまいました。

 なんて言うんだろう、夕日というか火山というか、その中に闇のしじまのようなものもあり、あぁ、雪が降っているのかな、氷が降っているのかな…なんていろいろ想像を掻き立てられました。その時は思いもしなかったんですが、会場を出てから、「あぁ、あの茶碗はランボオの
「Barbare(野蛮人)」の世界を具現しているのかもしれない、これは単なる偶然なのだろうけれど、でもまさにあの世界観だわ…」とひとり納得。限りないイマジネーション。素晴らしすぎる。

 もう言葉もありませんでした… 器にここまで感動させられるとは、器めぇ、なかなかやりおる。。。v>ー<
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霧の中へ

2006年10月07日 01:03

田村正樹展

 ひょんなことから、京橋にある画廊アートスペース羅針盤の岡崎さんと美術アーティストの田村正樹さんとお話する機会を得まして、本日はそのご報告。

 今日の今日まで田村さんのことは全く存じ上げていなかったのですが、お会いしてすぐに見せていただいた小さな作品にとても惹かれました。もともと、白い絵画が好きな私にとって、田村さんの作品はまさに「ビンゴ!!」でした☆ 霧と幻想の世界…とでも言えるのではないかしら。まずとても柔らかそうな質感が素晴らしかったんです。その正体は和紙でした。

 田村さん曰く。
①和紙の持ち味を大切にしている。和紙の風合いが生かしたいので、全部を自分の形に切り取らない。和紙の持っているものの力を少し借りて、自分の世界を作りたい。
②いろいろな角度で見たり、光の加減によって、少しずつ違ったに見える作品を作りたい。
③和紙や日本画の絵の具独特の垂らしこみや風あいを素にして、季節感を出して作品を仕上げたい。

 ということでした。本日拝見して一目ぼれした作品は、冬のもののようで、冬の景色&白い作品大好きっ子のShallotとしては、もう久しぶりに嵌りました(笑)。いや、ホント素晴らしかった~~~>▽< いつか少しお金に余裕ができたら、ちっちゃな作品を買いたいです…是非!!きっと現金持ってたら即買いしてたかも(汗)
 コンテンポラリーアートで、ここまで「良いな」と思ったのは久しぶりでしたね。和紙の風味が作品を詩的にしているのかもしれません。
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