春の読書(いろいろと…。)

2010年03月20日 20:40

この数週間、とりあえず本は読んでいたのですが、なかなかアップする時間を作れないままでしたので、一挙に。

オンディーヌ (光文社古典新訳文庫)オンディーヌ (光文社古典新訳文庫)
(2008/03/12)
ジャン ジロドゥ

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いろいろとつっこみ所が満載な本でした…。
とりあえず騎士ハンスはチャラいと思いました(汗)。

英詩のわかり方英詩のわかり方
(2007/03/23)
阿部 公彦

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これ、凄くオススメ!!
こういう分析を早くできるようになりたいです! 
今まで、シェリーって、私と相性も悪い(?)し、難しいしで全然スルーしちゃってましたが、プラトニズム/ネオプラトニズムについての説明で、「見えない深層と現象界とを比べた上で、見えない世界こそが本当に重要なのだと言おうとする姿勢がそこにはあるのでしょう」(54頁)といわれて見ると、なんだかとても納得できました!
これからの参考書の1冊になりそうです。

聖☆おにいさん(4) (モーニング KC)聖☆おにいさん(4) (モーニング KC)
(2009/10/23)
中村 光

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4巻、買っちゃいました~!
仏陀のお誕生日、3月なんですね! 勉強になりました(笑)
アガペー、アガペー!

ぬらりひょんの孫  9 (ジャンプコミックス)ぬらりひょんの孫 9 (ジャンプコミックス)
(2010/02/04)
椎橋 寛

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最近牛鬼さんがなかなか出てこないんで、イマイチレビューを細かに書く元気が…(遠い目)。
とりあえず目を通しました、ご報告まで。
現在、本誌ではShallotの大好きな牛鬼さんと、好きな鴆氏が激しく大活躍中なので、コミックになったらまたテンション上がる予定。

現在、『さかしま』と『イギリス民話集』と『サロメ図像学』を読んでます。もちょっとしたらまた感想書きます!

こよなくギリシアを愛するひとの叫び その3

2010年03月20日 20:12

ソウニオン岬
【チャイルドハロルドの巡礼】第2編より、84連-90連
    バイロン作  Shallot B.訳

84
古代スパルタの大胆さが立ち上がるとき、
都市テーベが将軍エパメイノンダスを墓から甦らせるとき、
アテネの子供たちが勇気を備えるとき、
ギリシアの母たちが男たちを産み落とすとき、
ギリシアよ、そのときおまえは復活の宿願を果たすかもしれない。しかしそれまではあり得ぬ。
一千年は国家を形成するには無力だ。
一時間で国家は灰燼に帰す。そして
ひとは砕け散った輝きを取り戻し、
再び力を取り戻し、<時>と<運命>を打ち破れるのだろうか?

85.
それでもなお、おまえの嘆きの時代にあって、
失われた神々や半神の者たちの土地の、なんと美しいことか!
その常緑の谷や雪山は
おまえが<自然>の変化に富んだ寵児であることを告げている。
おまえの祠、寺は地表に崩れ落ち、
ゆっくりと英雄の大地と混ぜ合わさり、
百姓の鋤の一振り一振りによって崩されてゆく。
こうしてこの世に建てられた記念碑は滅ぶ、
こうしてすべてはかわるがわる滅ぶ、充分に記された<真価>を除き。

86.
こうしてすべてはかわるがわる滅ぶ、
同じ洞窟から(切り出され)、打ち斃れた兄弟を、孤独な円柱が嘆くところを除き。
女神アテナの空にそびえる社が、スニオン岬の断崖を飾り、
波をずっと照らしているところを除き。
なかば忘れ去られたちょっとした勇者の墓のうえで、
灰色の石と繁茂する草が、時を経て、
弱々しく立ち向かうが、忘却には歯が立たない場所を除き。
異邦人は、ただ無関心に通り過ぎることはなく、
僕のようにぐずぐずして、たぶん、見つめて、そして「ああ!」と溜め息をつく。

87.
それにしても、おまえの空は抜けるような青さで、おまえの岩はとても荒々しい。
おまえの森は優美で、おまえの野原は緑に覆われている。
女神アテナが微笑んだとき、おまえのオリーヴは熟れていた。
そして今なお、ヒメトス山は豊かな蜂蜜を生み出している。
そこでは、自由に生まれついた、おまえの山の空気を行ったり来たりする、
軽率な<蜂>が馨しい要塞を築いている。
太陽神アポロはまだ、おまえの長い長い夏を黄金色に染め、
そしてその光りのなかで、メンデリ山の大理石が輝いている。
<技巧>、<栄光>、<自由>は衰弱するが、<自然>はなおも美しい。

88.
我々がどこを歩いても、英雄の霊魂が彷徨う、聖なる土地。
おまえの土は賤しい土にまみえることなく、
ひとつの広大な<驚異>の王国が広がっている。
そして、詩神の物語すべてが偽りなく語られたように思える。
我々が子供のころに見た夢がとり憑いている光景を
見つめるあまりに眼が痛む。
丘や谷のひとつひとつが、深く落ちこむ峡谷や丘陵のそれぞれが、
おまえの寺院を崩落させた力をものともしない。
<歳月>はアテナの塔を揺るがすが、灰色をした平原マラトンを見のがしてやる。

89.
太陽や土は、奴隷の身だけを除けば、同じで、
外国からやってきた領主を除けば、何も変わらない。
戦場は変わらぬ境界や際限のない名誉を保っている。
ペルシアの犠牲となる軍勢が、最初に
ギリシアの剣の切っ先に倒れ伏したのだ。
多くの犠牲者を出した古の<栄光>にとってのあの朝、
平原マラトンは魔法のことばになった。
ひとたび口にのぼれば、聞く者の眼に映るのは、
陣営、軍勢、戦闘、征服者の疾駆、

90.
疾走する将軍、矢のない弓は折れてしまって――
烈火のようなギリシア人が、執拗に追跡する。
山々は高く、大地の、海洋の平原はひた続く。
目前には<死>が、背後には<破滅>!
それがこの光景だった。今や何が残っている?
<自由>の微笑と<アジア>の涙を記して、
どれほど聖なる記念碑が聖なる土地を標すのか?
盗まれた骨壷、冒された陵、おお 無礼な異邦人よ、
おまえの馬の蹄が辺りに蹴散らす塵だけなのだ。
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こよなくギリシアを愛するひとの叫び その2

2010年03月08日 03:03

2010springチューリップ2

【チャイルドハロルドの巡礼】第2編より、78連-83連
    バイロン作  Shallot B.訳

78.
だが、奴らの陽気さを見ろ。四旬節が始まるまえの、
日々の禁欲と夜毎の祈りによって
人間から原罪の苦役に許しを与えるための、
彼らの聖なる儀式が備えた贖罪だ。
しかし<改悛>が痛悔服に袖を通すまえに、
幾日かの歓喜がみんなに振舞われ、
密かな喜びの分け前をとることが許される。
そして斑模様の服に身を包み、仮面舞踏会で踊ったり、
陽気なカーニバルの仮装行列に加わったりする。

79.
そして、おお イスタンブールの都よ、かつては支配の皇后であったものよ!
おまえの歓喜の日々よりも、歓楽で満ち溢れている日々がどこにある?
今やターバンを巻いた連中が叡智の女神の社を汚しているけれども、
ギリシアは虚しく自分の祭壇を見つめているのだ。
(なんということだ! 僕の調べは未だに彼女の悲嘆に満ちている!)
かつて吟遊詩人たちは陽気だった。というのも、ギリシアの人々は自由で、
今は装わねばならない共通の喜びを、みんなが感じていたからだ。
眼が惹きこまれるような光景を、私はもはやあまり見ることはないし、
ボスフォラス海峡に響き渡るような歌を、耳にすることもない。

80.
岸辺の軽やかな騒ぎは喧しい。
<音楽>はしばしば変わったが、けっしてその調べを止めることはなかった。
そして時を得た単調な櫂の音がこだました。
そして漣寄せる水は快い唸り声を立てた。
海(わだつみ)の<女王>は、大きく頷き、輝いた。
そして儚い微風が波の上をさーっと流れたとき、
それは、まるで天国の玉座から放たれたかのように、
<女王>の映った姿がいっそう煌輝に閃いたのだ、
火花を散らしている波が、洗う岸辺を照らしているかのように思えるまで。

81.
海の沖合いで軽い小帆船がたくさん煌めき、
陸の岸辺で娘たちが踊っていた。
男女ともに安息や家を思い浮かべることはなかった。
たくさんの物憂い瞳が眼差しを交わしたとき、
ほとんどの胸が震える手に抗わなくていい。
あるいは、優しく握り、なおいっそう強く握り返した。
おお <愛>よ! おまえの薔薇の帯で縛られたなら、
賢者や皮肉屋には言わせておけばいい。
この時が、この時だけが、<生>の不運の歳月を償ってくれたのだ。

82.
しかし、陽気な仮面舞踏会の群衆の真ん中で、
半ば顕わになった蝋引布に袖を通し、
密かな痛みで動悸を感じる心を潜ませる者はいないのか?
そのような大海原の優しい呟きに
心は虚しく嘆き返しているだけのように思える。
理不尽な考えと頑な軽蔑の源は
遊び好きの連中のそのような喜びに向かう。
痛む心は、愚かな高笑いに嫌気を感じ、
酒宴の衣装を経帷子に変えたいと願うことのいかほどか。

83.
もしギリシアがひとりの真に生まれついた愛国者を誇るなら、
ギリシアの真に生まれついた息子そのひとは、こう感じなければならない。
それは、<平和>の、奴隷の平和の影で<戦争>について蘊蓄を語り、
失くしたものを嘆きながらも、
お世辞の巧い笑顔で暴君にへこへこして、
剣ではなく、奴隷の鎌を巧みに使う、そんな連中のことじゃない。
ああ! ギリシアよ! 奴らの生まれ、血、そして祖先の英雄たちの栄光の記録、
おまえを最も所有している奴らはおまえを最も愛していない。
奴らは今や、おまえの堕落した群衆を恥じ入らせるのだ!
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こよなくギリシアを愛するひとの叫び その1

2010年03月07日 17:47

2010springチューリップ

【チャイルドハロルドの巡礼】第2編より、73連-77連
    バイロン作  Shallot B.訳

73.
麗しきギリシアよ! 過ぎ去りし<真価>の悲しき遺跡よ!
もはやないが、不滅。滅びているが、偉大!
いったい誰が、おまえの散逸した子供たちを導き、
永きに渡る、慣れ切った隷属状態を打破するのだろうか?
昔、吹き荒れるテルモピュライの陰鬱な海峡で
死を逃れられず、自ら運命に従い、
それを待ち受けた戦士たちは、おまえの息子たちは、そんな風ではなかった。
おお! いったい誰が、あの勇猛な精神を取り戻し、
エヴロタス河の岸から飛び出し、おまえを墓から呼び覚ますのか?

74.
自由の精神よ! おまえがフィレ砦の崖のうえに、
トラシュブロス将軍とその軍隊とともに坐ったとき、
おまえのアテネの平原の青々とした美しさをかき曇らせる
陰鬱な時代を予期できただろうか?
今や30人の暴君が鎖を強いるのではなく、
どんな輩でもおまえの土地を支配することができる。
おまえの息子たちは決起せず、愚かに虚しく毒づくのだ。
トルコ人の手にある鞭に脅え、生まれてから死ぬまで、隷属している。
つまり、実際、男らしくないってことだ。

75.
形だけをのぞけば、なんと変わり果てたことか! 
そして、それぞれの眼に未だ輝きを放つ炎に気づけば、
おまえの消えない光で、彼らの胸に再び燃え上がる炎を、
誰が思い描くのだろうか、失われた<自由>よ!
そして、それでも、多くの者が
祖先の遺産を取り戻せるときが近いと夢みているのだ。
彼らは愚かにも外国の軍力と援助を求めて溜め息をつき、
ひとりで敵の怒りに立ち向かおうとはせず、
<隷属>の嘆かわしい書物から、自分の穢れた名を引き裂くこともない。

76.
世襲の奴隷どもめ! 分からないのか?
解放を求めれば、抗わねばならないことが。
征服地は彼らの右手で耕されなければならないことが。
フランス人もロシア人もおまえたちを助けてくれるか? いや!
真実はこうだ。――奴らはおまえらの高慢な略奪者たちを打ち倒すかもしれない。
しかし、おまえらのために<自由>の祭壇が炎を掲げることはないだろう。
古代の農奴の亡霊たちよ! おまえたちの敵に勝利せよ!
ギリシアよ! おまえの君主は変わる、だがおまえの国土はまだ変わらない。
おまえの栄光の日は終わり、おまえの屈辱の歳月は終わらない。

77.
この都市は、イスラム教徒が神アッラーのために邪教徒から勝ち得たのだ。
邪教徒はオスマン族から再び捥ぎ取るかもしれない。
そして、宮殿の難攻不落の塔は、
猛烈なフランク人を、以前の客人を、受け入れるかもしれない。
あるいは、ワッハーブ派の反逆の連中は
預言者の敬虔な品々のすべてを略奪し、
西のほうへと血の道を進むかもしれない。
しかし、<自由>がこの宿命の土を求めれば、
必ず奴隷は、終わりなき苦役の歳月を通じて、奴隷に引き続くのだ。
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春の忍耐

2010年03月05日 18:47

春の陽射しのなかで
チョコレートが溶け出した
クッキーに抱かれたまま

首筋には 蟷螂の卵が孵化している
目頭には 蛭が舌なめずっている
咽喉には 乾涸びた蚯蚓が叫んでいる
胃袋に巣喰う 無数の蝮の子供たち

鼻腔から 蛞蝓が溢れた
眼窩を結ぶ神経系は とっくに食いつくされた

きみにはわからない
きみにはわかるものか
皮膚の細胞ひとつひとつに
火男の仮面を縫い付けて

春の麗らかな炎に焼かれながら
なおも 踊り続けることを

慢性肩凝りの歌

2010年03月02日 01:16

水仙201002

暖房の エアコンが静かに息を吐き
生温い部屋に 私 ひとり
こうべをうな垂れ 肩を落とし
パソコンのまえに 座り込む

 今日もやっと終わったのだ
 ああ やっと終わったのだ

明日はゆっくり眠りたいけど
布団のなかで 雨だれ数えて
蒙昧とする意識のままで
ゆっくり眠って いたいけど

 気づけば機械仕掛けの人間
 気づけば足を事務所に運び

明日の夜の布団はまだか
明日の夜の 布団はまだかな…


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