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イタリアへの思い

2012年01月31日 18:54

【チャイルドハロルドの巡礼】第3編より、109-110連
    バイロン作  Shallot B.訳

109
だが人間の業についてはやめにして、
僕の周りに拡がっている「人間の創造主」の業をふたたび読み解こう。
そうして、書き進めるのを中断しよう。
僕の想念から培ってきたのだが、キリがなさそうだから。
頭上に広がる雲は、真っ白なアルプスにまで至っている。
そしてその雲の向こうへ、
雲が雄大に高まってゆく空の域へ、
大地が天空の軍勢を飲み込もうとしている空の域へと歩みを向けるとき、
許されるものなら何でも、僕は見渡すのだ。

110
イタリアよ! またしてもイタリアよ! おまえを見下ろしていると、
あの勇猛果敢なカルタゴ人[ハンニバル]がおまえを打ち負かしたときから、
おまえの聖別された歴史に栄光を与えている
首領たちや賢者たちの最後の光に至るまで、
その心意気に、歳月の光が眩く閃く。
おまえは帝国の玉座であり墓場だった。
今でも、渇いた<知性>が知識の潤いを求める泉は、
<知性>の渇きを癒しながら、ローマ帝国の荘厳な丘の
永遠の水源から、滾々(こんこん)と湧き出ている。
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ヴォルテールとギボン

2012年01月28日 18:04

Lausanne!

【チャイルドハロルドの巡礼】第3編より、105-108連
    バイロン作  Shallot B.訳

105.
ローザンヌよ! フェルネイよ!
おまえたちふたつの場所に刻まれた偉人の名は残っているのだ。
危険な道を行き、永遠の<名誉>へと続く小径を探し求め、
見つけ出したのは、露命の人間たち。
神話の巨人族のように、その度量は大きく、
神鳴りを呼び、天の炎がまた落ちてくるような<思想>を、
豪胆な疑念のうえに積み上げるという高き志を持っていた。
――その間、人間と人間の探求について、
もし天が微笑む以上のことをしてくださるというのであればの話。

106.
そのうちのひとり、ヴォルテールは烈火のようで、
希願(ねが)いについては移り気な子供にようで、
気質についてはいろいろと、お気楽で深刻で賢くて放縦という具合、
歴史家、詩人、哲学者をひとまとめにしたようなひとだった。
人のうちでは変身変化、人間の才気を持ちながら、
変身と予言の能力のある海神プロテウスだった。
でも、その才能は人を嘲るときがいちばんだった、
風のように好きなところを駆けめぐり、馬鹿者をぶっ倒すかと思いきや、
王座を揺るがすという具合、なにもかもを傾かせた。

107.
もうひとりのギボンは、深々とゆっくりと、思索を尽くし、
学問に歳月を費やし、叡智を蓄え、
瞑想に耽り学問をもって励み、
鋭い刃を持つ武器を造り、
厳かな冷笑で荘厳な教義を萎えさせた皮肉の魔術師で、
その術は敵どもに恐怖心を芽生えさせ、
憤怒に陥れ、
狂信者の設けた<地獄>へと己を堕とすことになった。
すべての疑念に対する雄弁な解答が「堕地獄の刑」なのだ。

108.
だが、ふたりの御霊の安らかなることを――
値するのなら、彼らはその代償を払ったのだ。
責めるのはもとより、裁くのは我々ではない。
そのようなことがあまねく知れ渡り、
希望も恐怖も、睡みによってひとつの枕のうえへと宥められ、
灰燼へと朽ちてゆくときがきっと来るのだ。
我々が信じているように、もし遺灰が甦るのなら、
それは当然の報いを受け、耐え忍ぶためなのだ。
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冬の歌

2012年01月22日 19:16

冷たい手を伸ばすと
何かに届きそうな気がする
それが
善か悪かはわからない
どちらでもないのかもしれない

でも…

冷たい手をかざすと
何かが見えそうな気がする
冬の薄光のむこうに
白く耀く太陽に

遠い昔
冬がすべての母だったころ
北の山々を女神の老婆が造ったころ
伝説の泉を飲み干して
若返った女神が
春をもたらしたころ

冬は
揺るぎない意志をもって
空気を凍てつかせた
そして それから
春をもたらしたのだ

冬は
忍耐を要する
そしてすべてが生まれる
春は 老いた女神の
青春の泉のもたらすもの

冬の寒さは
すべてを育むもの
この手の冷たさも
すべてを生み出すもの

ある冬の朝

2012年01月21日 13:15

ある冬の朝


大気中の霧が凍り、晴れあがった朝
私は自転車で丘を走り降りた
薄いオレンジの太陽が
東の空を染めている

朝の、膚を切りつけるような空気が
私の心臓を優しく射抜いた
胸のすく思い
魂が空へとのぼる

あの夏の午後
都会の裏路地の片隅で
私は風になった
あのときと 同じ――

――気づけば ヒーターの効いた通勤電車
少し込み合っている
三人がけの、狭い座席で、
眠たい頭を壁にもたげている
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2012年が明けました~

2012年01月01日 15:37

明けてしまいました… 2012年… 

あああ~>< 正月明けの論文の締め切りが怖ろしい…

気を取り直して、

Happy New Year!☆

今年の目標。有言実行!しないとね…
①ブログの記事を1ヶ月最低5記事書く。そのうちひとつは必ずバイロンの訳を入れる。
②パン切りナイフとフードプロセッサーを買う。

あとは、できれば論文2本は書きたいなー…(遠い目)
2011年は結局正月明けまでに仕上げなければならない井上ひさし氏とシェイクスピアにかかりっきりで、
(だってゼロからスタートだったんだもの…/泣、)書かないで終わっちゃったからなぁ…
学会にもほとんど顔出せなかったから、2012年はもうちょっと学会にも行くようにします。

一応すでに心に決めているのは、中原中也の会の総会が、今年は関東(神奈川)であるようなので、
5月はそれに行くように頑張る!(決意)

あとは、いかなる災いがふりかかろうとも、
生きている限りは、ともかく文学をし続けたいと思うので、
フロンティア・スピリッツ(?)で活字に触れるようにします…。

では、皆様、
今年も宜しくお願いします!


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