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沈みゆく太陽へ(『マンフレッド』第三幕第二場)

2005年06月26日 00:32

[ハーマン]
殿、日没ごろにお伺いするようにとの御命令でしたが、
間もなく陽が山際に沈みます。

[マンフレッド]
あぁそうか?
見てみよう。 <マンフレッドは広間の大窓へと歩み寄る>
    素晴らしい天球!原始の偶像、
健全な人類の力強い種族の神だったものよ、
性別があるがゆえに天使たちより美しくて、
二度と引き返せない身を誤った精霊たちを引き寄せた、
そんな天使の抱擁から生まれた
巨人族の子孫たちの神だったものよ。――
最も輝かしい天球!あなたの創り出した伝説が
解明されてしまうまでは、崇拝の対象だったものよ!
全能の神の第一の使者よ、
カルデアの羊飼いたちが、
その身を祈りに捧げてしまうまでは、
彼らの心を楽しませていたものよ!あぁ形ある神よ!
未知なるものの代表よ――
彼らは己の影にとあなたを選んだのだよ!主なる星よ!
幾つもの星々の中心軸よ!あなたはこの世の苦痛を
耐えられるものにして、あなたの陽の光に歩むものはみんな
表情とこころを和らげてしまうのだね!
季節を司るものよ!大地と
その地に住むものたちの主君よ!ここそこに、
土着の精霊たちはあなたの色彩を持っている、
ちょうど俺たちの見せ掛けの姿と同じように。
――あなたは昇る、そして輝き、栄光のうちに沈みゆく。
さよなら!俺はもうあなたを見ることがないだろう。
愛と驚愕という俺の最初の一瞥は、あなたに向けたものだった。
だから最後に俺のあなたへの眼差しを、受け止めてほしい。
だって生命と優美の賜物が悲運の素だなんて言う人間に、
あなたが光を投げかけるなんて思えないもの。
あぁ、沈んでしまう。俺も後を追うよ。
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