中原中也、未刊詩篇より『昏睡』

2005年04月27日 01:36

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 最近、自分の言葉で歌えない。言葉が枯れているのかもしれない。こころが言葉を紡げない…。歌詠みとしては失格。でも、無理に歌えば駄作になる。納得のできないものは、あまり歌いたくない。
 ゆうべ、自分の日記を書いている帳面に、太宰と中也の言葉を借りた。自分のこころを自分の言葉で歌えないけれど、彼らの言葉でなんとかこころを落ち着ける。――特に、中也の言葉は強い。悲しみの中に、存在を歌っているその中に、中也の心の強さがある。どうしたらいいかわからないし、自分を説明できるものは今は見当たらない。ただ、中也の言葉の中に、鏡に映った自分の姿を認められるのではないかと願う…。


『昏睡』 written by 中原中也(未刊詩篇より)
亡びてしまつたのは
僕の心であつたらうか
亡びてしまつたのは
僕の夢であつたらうか

記憶といふものが
もうまるでない
往来を歩きながら
めまひがするやう

何ももう要求がないといふことは
もう生きてゐては悪いといふことのやうな気もする
それかと云つて生きてゐたくはある
それかと云つて却に死にたくなんぞはない

ああそれにしても
諸君は何とか云つてたものだ
僕はボンヤリ思ひ出す
諸君は実に何かかか云つてゐたっけ
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