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リア王シリーズ① リアの癇癪

2005年05月04日 01:17

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<リア王から、第一幕第一場、孝行試験のワンシーンより>

リア: あなたとあなたの子孫たちに、私の美しい王国の豊かな三分の一を与えましょう。(この土地は)ゴネリルに与えられた土地に、広さも価値も喜びも、劣っているところは何もありません。それではいちばん年若い末の娘ではあるけれども、私の喜びよ、その若い愛に興味を掻き立てられたがゆえに、フランスのワインとバーガンディのミルクが競い合っていますね。さて、あなたの姉さんたちよりも豊かな三分の一を引き出すために、あなたは何を言うことができますか? お話なさい。
コーディリア:何も。
リア: 何も!
コーディリア: 何も。
リア: 無からは何も生じない。もう一度言いなさい。
コーディリア: 残念ながら、私は真情を口に上らせることができません。私は自分の義務によって父上の御威光をお慕いするので御座います。それ以上でもそれ以下でもなく。
リア: おぃ、おぃ、コーディリア! 言葉を慎みなさい、あなたの財産を損なうといけませんよ。
コーディリア: 父上、父上は私を生んで育て、愛してくれました。私はそれがあるべき通りに、これらの義務の恩返しを致します。父上に従い、父上を愛し、最大限に尊敬いたします。もし姉上たちがまったく父上だけを愛していると仰るのなら、どうしてお婿殿をお持ちになったのかしら? 多分、私が結婚したら、その手が私の婚約をお取りにならなければならない殿方は、私の愛の半分を、私の気苦労や義務の半分を、お奪いになってしまわれるでしょう。本当に、私は姉上たちのように結婚など決して致しません。父上だけを愛するために。
リア: あなたの真情はこんなふうにふるまわれるのですか?
コーディリア: はい、父上。
リア: そんなに若くて、それでそんなに思い遣りもないと?
コーディリア: 若さゆえに、父上、忠実なのです。
リア: 勝手にしなさい。あなたの忠実さを、それなら、自分の持参金にしなさい。それというのも、太陽の聖なる輝きにかけて、ヘケートの秘密の儀式と夜にかけて、私たちの誕生と終焉を決める軌道の運行のすべてにかけて、ここに私は父としての心配事、血のつながりと絆を全て放棄し、私の心と私にとっては他人であるものとして、あなたを見詰めます。これから先、永遠に。残忍なスキタイ人、すなわち自分の食欲を満たすために自分の親を食事料理にするような輩が、私の胸にとっては隣人となり、気の毒に思い、慰めとなってくれるでしょう。あなたと同じようにね、かつては私の娘だった人よ。
ケント: 陛下、――
リア: 御黙りなさい、ケント。竜の逆鱗に触れてはいけない。私はこの子を最も愛していました。だから私の余生はこの子の優しい世話を頼みにしようと思ったのです。行きなさい、私の視界に入るな! ここで私は彼女から父への真心を手放してしまったのだから、私の平穏は己の墓に在り! フランス王を呼びなさい。誰が行ってくれますか。バーガンディ公を呼びなさい。コーンウオル公、オルバニイ公、私の二人の娘の持参金に、この三分の一も併せてください。彼女が正直と呼んでいる思い上がりに、彼女を娶らせればよいのです。私はあなたがたに私の権力と最高位、そして王者の風格に伴う絶大な影響力の何もかもを授けます。私自身のことはといえば、一月ごとにあなたがたに養って頂いて、100名ばかりの騎士たちをとどめ置いて、かわるがわる、あなたがたと同居しようとおもいます。今しばらく私が堅持するのは、名前と、王としての称号だけです。実際の支配権、収入、残る王権の行使などは、愛しい息子たちよ、あなたがたのものとしなさい。それをはっきりさせるものとして、この宝冠を二人で分けなさい。


 このシーンを訳していて思ったこと…
 コーディリア怖っ!!こんなファザコン娘っているんかいな??(むしろキモイだろっ!!)あと、ケントさんの言うとおり、リアさんおかしいでしょ?!既にお莫迦さんなことをいっぱいしてるでしょ!!(王国の分割とか王権の譲位ってのは、王様としてはゼッタイやっちゃいけない基本原則じゃん!!)まー、これからお話がはじまるので、このリアさんの愚行がないと始まんないんですが。…。――個人的にはエドマンドさんとゴネリルさんとエドガアさんが好きなので、出てきたら落書きと共に掲載します。*^-^*
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