夢 (第1連)

2006年08月20日 03:27

諸橋小川


私たちの人生は二重です。 眠りにはそれ自体の世界が、つまり
死や実在と呼び違えられたものの間に引かれた
境界線があるのです。眠りにはそれ自体の世界が、つまり
荒涼とした現実の広大な領域があるのです、
そして夢の展開の中、夢には吐息や涙や懊悩、
それから歓喜の感触があるのです。
夢は私たちの覚醒している想念に、心の重荷を残していきます、
夢は私たちの覚醒してはいるものの、
箍の外れた想念から、心の重荷を取り払います。
夢は私たちの存在を引き裂いてさえしまいます。夢は
私たちの死期までに、私たちの一部となって、
永遠の先触れのように見えるのです。
夢は過去の亡霊のように過ぎ行きます、――夢は
未来を占う巫女のように話します。夢には力が、――
喜びと苦しみという暴虐があるのです。
夢は私たちを過去の私たちとは違ったものに――
夢の望むものにするのです、
そして夢は過ぎ去りし光景で私たちを揺さぶるのです、
消え去りし幻影の恐怖で。――夢は本当に幻影なのかしら?
過去はすべて幻影ではないの? 夢とは何なのでしょうか?
心の創造物かしら? ――心は真実を作ります、
以前よりもはっきりした存在で、
その運星世界を満たします、そしてすべての肉体よりも
永く生き延びられる姿形に命を吹き込むのです。
私は偶然眠りのうちに夢見た光景を思い出しましょう、
――というのも、眠り自体に想念が、
まどろんでいる想念が、歳月を捕らえることができ、
そしてひとときのうちに永い人生を凍結させてしまうから。
久々バイロン訳詩の更新です☆
1816年夏のバイロンは、絶望的な心理状態だったと思われ、
私にとってはかなり興味深いです。
この「夢」という作品も、なんだかいろいろ意味深で、
これから訳すのが楽しみ♪
チョット長めな感じもあって、しつこい気もするんですが、
根気よく訳してみようかと。目標は8月中に完成させることです☆
有言実行なるかしら…?
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