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リア王シリーズ③ ♪エドマンドの「俺は俺だぜ」♪

2005年05月22日 17:02

chibiedmund.jpg


↑ちびバージョンのエドマンドくん。

【あらすじ】グロスターの居城の部屋。グロスター伯爵の私生児エドマンドは超美形。異母兄弟で嫡子であるエドガーを追い落として父親からの相続権を獲得しようと陰謀をめぐらせる。偽の手紙で父のエドガーへの疑いを起こさせることに成功。父からエドガーの探りをいれるように頼まれる。エドガーへの疑念を抱いたグロスター伯は、悲痛をあらわにする。(『リア王』第一幕、第二場)

[グロスター伯]
最近の日食や月食はわれわれにとって不幸の前兆だ。人間の叡智がそれについてあーだこーだと議論したところで、自然はそれ自体が次々に起こる出来事で困惑させるのを思い知らせるだけだ。愛は冷め、友情は失墜し、兄弟は敵対する。街では暴動、田舎では不和。宮殿では陰謀。そして絆は息子と父親の間で引き裂かれてしまう。親不孝息子もこの予言の下に現れた。父親に背く息子あり、王は自然の情に手向かう。子供を虐げる父親がある。幸せな時間は過ぎ去ってしまった。陰謀、不誠実、裏切り、そしてこの世の終焉、これらが我々を不安に陥れ、我らの墓まで追ってくる。この非道人エドガーを見つけ出すんだ、エドマンド。お前の悪いようにはしない。気をつけろ。高貴で実直なケント伯が追放されたんだ。彼の罪名、「誠実」よ! 奇妙なものだ。 [退場]

[エドマンド]
こいつはスッバラシイこの世のド阿呆だね。運命に気分が悪くなってくると、――だいたい自分の食い過ぎが原因だが、自分の身の破滅の責任を太陽や月や星になすりつける、まるで自分が必然的に悪だったみたいに。天体の感応力によるド阿呆か。ヤクザ、泥棒、裏切り者、みんな生まれた時にどの星が支配していたかで決まるのか。惑星の感応力って抗いがたい支配者によって、アル中、詐欺師、間男に決まるのかよ。超自然的な力による強制で悪の道に染まるのか。星の責任だっていって、エロジジイでいるための、遊び人の立派な口実だな! 俺の親父と母さんは、竜座の尻尾の下で契ったのさ。そんで俺は大熊座の下に生まれた。こいつによれば、俺はガサツで女好きだってことになる。クソッ、俺が胎動を打ち始めたときに、空には貞淑な星が瞬いていたとしても、俺は今の俺だったはずだぜ。 


 天体とか、占いとか、そんなものはお構いなしに、極悪非道を貫き、しかもそれはどんなことがあっても、「俺は俺だ」っていう姿勢。エドマンドの台詞には、自分も運命から逃れられない悲劇を知らずにいながら、私生児であるというレッテル&色眼鏡で見られ続けてきた、そしてそれがゆえにねじくれ曲がってしまった性格と、(表には現れることのない)裏にある悲しみが聞こえるような気がします。
 お兄さんのエドガーは優しい。でも優しさや誠実の裏側にある「間抜け」感は拭い去れないですよね…あっさりエドマンドにだまされちゃったりして。そこがエドガーの良さであるのと同じように、悪魔のようなエドマンドの悲哀も、感じ取れたらな、と思います。
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