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木のまより

2007年09月17日 18:39

森の中の腰掛け

木のまよりもりくる月の影見れば 
心づくしの秋は来にけり
  (よみ人しらず 『古今集』秋上)
<大意>
秋になると野山の趣が変わってあちらこちらにも美しく色づきはじめた自然界の姿がある。しかもそれらはたちまち過ぎ去ってゆくつかの間の黄金の輝きである。それを思うたびに気がもめるのだ。

Shallotは、秋からの仕事の資料のひとつとして今日はこれの英語訳を吟味したのですが、「木のまよりもりくる月の影」という上の句が気に入りました。まるで切絵か川瀬巴水の版画のワンシーンのようです。

心づくしの秋…! 英語では「used up」とか「exhausted」という言葉が使われていましたが、まさに心が疲弊して擦り切れてゆく様子なのですね。

月が出るのはどう考えても夜。輝く月は、葉の影を通して見えている。それなのに、野山の色づく黄金の瞬間に対して心を痛めているのですね。目の前の黒と金の情景に対比するように、頭の中の情景は赤や黄色や茶色の、移ろいやすい錦の紅葉――

なんか、そう考えると、31音の中に、壮大なスケールの想像力が詰まっているのですね~…
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