Pete Sandberg's JADE ―夏の朝―

2005年06月26日 21:47

petesandberg.jpg

 甘ったるい朝が来る。むっとするような膿んだ空気。熱帯夜の後の空気。体中の皮膚には、夜のうちに、星灯りがべたべたの蜂蜜を塗りたくったみたいだ。北側の窓から、光が薄く差し込んでいる。
 キッチンからコーヒーの匂いが漂ってくる。もぞもぞとタオルケットを足でのける。
 風呂場の観葉植物と挨拶をして、シャワーを浴びた後、キッチンへ降りていくと、兄貴の入れた珈琲が湯気を立てていた。――暑い。グラスに氷を入れる。カラカラと音がする。
 「やっとこ起きやがったな。どうだぃ、よく眠れたかぃ。」
 横文字の新聞を高慢ちきにも開きながら、兄はメガネ越しに俺を見た。眼が笑ってやがる。珈琲の香りが立ち上る。ふぅーっ、とため息をついて、俺は一気に飲み干すと、「行ってくる」とだけ呟いた。
 「どこへ?」
 そんなことは、俺だって知らない。でも、ここにいれば兄貴の法螺話が始まるだろうし、部屋で腐ってんのも嫌だ。――クーラーがないんだから。とにかく、俺は夢捕り網でも持って、陽炎でも追いかけてみよう。…できればクーラーのあるところへ。
 ――結局、また図書館かなぁ?
 北欧メロ=メタルを真夏に聴くのは、結構ハードである。ヤハリ寒い土地で生まれた曲風ゆえに、日本の夏にはちょいと暑苦しいものがある…なんていうと、メロコアファンに叱られそうだが、実際、Pete Sandbergの声は、甘くて切なくて、あーもう冬に聴くとあったかくって素敵☆なのに…。
 実は、千葉県佐倉市に行ったとき、ついでに千葉のDisk Unionへ立ち寄ったのだ。そこで、なんと大好きなPeteのアルバムを発見! 即、「買い」。Midnight Sunのアルバムがもともとめっちゃ好きだった私。(どこかバイロン臭さを感じ取っていたらしい。)Peteの顔と声が一致してなくて、最初結構戸惑ったけれど、その後彼のソロアルバムも買い集め、よく聴いていたのだ。
 今回めっけたアルバムは、中でもとってもアツ(苦し)イ愛をテーマにした曲がたくさん入っていた。――それなのに、何故か曲調は爽やかにまとまっていたので、(この季節でも聴き易いし、)うまく調和しているなぁと、感心した。熱帯夜に聴いて、(ただし、『Sweet Sweet』だけは歌詞が冬モノなので、注意。)ハジケてみるのもいいかもしんない。
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