スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Drachenfels Lyric

2008年01月06日 20:44

正月の東京1

[ドラッヘンフェルスの歌] バイロン作

1
ドラッヘンフェルスの 城立つ岩山
うねり拡がる ラインの河面を睥睨し、
水の流れの 胸もとが 葡萄実る岸辺の合間
拡く 大きく 膨れてる。
――花咲く樹々の 茂る丘
収穫近い 麦やらワインの畑々と
上の方には、遠く白い壁の輝く 散らばっている町々と――
鏤められたワンシーン。あなたが僕といてくれたなら、
ずっと嬉しく 眺めるのに!

2
青い瞳の 貧しい娘が
早咲きの花を 差し出して
微笑み歩くは この楽園。
高みには 散らばっている古い塔
青い葉群のむこうがわ 灰色の壁を聳えさせ
急勾配に 切り立つ岩は数多く
誇り高く 朽ち逝く門が
葡萄樹の陰なす谷を 見下ろしている
でも この河岸には ひとつ足りないものがある――
僕の握る、あなたの優しいその手が ない!

3
もらった百合を あなたに送るよ、
その手に触れる ずっとまえ
枯れてしまうと わかっているけど、
枯れてるからって 棄てないで。
僕の大事な ものだから。
なぜって あなたの瞳に触れ、
萎れかけてしまっているのも
百合が遙か遠くで摘まれ
あなたの心へ 僕が捧たものと知って
あなたの魂を 僕のところへ 導くかもしれないから。

4
魔法のかかった大地を魅せて
貴く 高く 泡立ち流れるその河の
いくつもの角を 曲がるたび
拡がる 拡がる 重なりあわさる美しさ。
最も高慢なひとでさえ ここに住まい満足すること
それを 望みとするだろう。
自然と僕には、これより愛しいところなんて
この世に 見出だせないだろう、
僕の眼のあと あなたの愛しい両の瞳が
このライン河岸を もっと甘美にするのなら!

 (『チャイルド・ハロルドの巡礼』第3巻55連より抜粋)
久しぶりに『チャイルドハロルドの巡礼』3巻に触れました~>▽<
やっぱバイロンってば半端ナイ。
詩的技法にビックリです~。

この詩人は、比喩と情景描写がべらぼうに上手いですね。
まじめに(文法とか先行研究の訳とか見て)訳したあと、ブログに掲載するために
かたちを崩して、口語の私っぽい詩に日本語を変えるのですが、
原文はすっげぇ。 マジ半端ナイ。
この面白さは、結局、原文でしか味わえないですね…(涙)

原文は以下の通り。


1

The castle crag of Drachenfels
Frowns o'er the wide and winding Rhine,
Whose breast of waters broadly swells
Between the banks that bear the vine,
And hills all rich with blossom'd trees,
And fields which promise corn and wine,
And scatter'd cities crowning these,
Whose far white walls along them shine,
Have strew'd a scene, which I should see
With double joy wert thou with me.

2

And peasant girls, with deep blue eyes,
And hands which offer early flowers,
Walk smiling o'er this paradise;
Above, the frequent feudal towers
Through green leaves lift their walls of gray;
And many a rock which steeply lowers,
And noble arch in proud decay,
Look o'er the vale of vintage-bowers;
But one thing want these banks of Rhine, —
Thy gentle hand to clasp in mine!

3

I send the lilies given to me;
Though long before thy hand they touch,
I know that they must wither'd be,
But yet reject them not as such;
For I have cherish'd them as dear,
Because they yet may meet thine eye,
And guide thy soul to mine even here,
When thou behold'st them drooping nigh,
And know'st them gather'd by the Rhine,
And offer'd from my heart to thine!

4

The river nobly foams and flows,
The charm of this enchanted ground,
And all its thousand turns disclose
Some fresher beauty varying round:
The haughtiest breast its wish might bound
Through life to dwell delighted here;
Nor could on earth a spot be found
To nature and to me so dear,
Could thy dear eyes in following mine
Still sweeten more these banks of Rhine!
関連記事


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://sousleau.blog5.fc2.com/tb.php/412-867b4b05
    この記事へのトラックバック


    Articles


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。