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リア王シリーズ④ ☆追われる身のエドガー☆

2005年07月17日 22:25

EdgarInLear

 『King Lear』(邦題:リア王)第二幕第二場で、異母弟のエドマンドの計略によって、まんまと騙されてしまった兄エドガー。エドマンドは私生児ゆえに相続できない父の財産を、嫡男であるエドガーを陥れることで、父から譲り受けようとしていた。エドマンドの計略は功を奏し、人のよいエドガーは濡れ衣の罪業によって、指名手配犯となってしまう。追っ手を辛うじて逃れたエドガーは、とある森の中で、ひとり、生き延びるために、乞食に身をやつすことを決意する――。
    *   *   *
<第二幕第三場>
<とある森。エドガー登場。>

[エドガー]
僕が有罪だと宣告されたらしい。
幸い、木の窪みのお陰で、追手をまくことができた。
開かれている港はなし、異常なほどの警備と監視で
どこもかしこも厳戒態勢だ。
逃げ回っていても、うろたえてはいけない。
そうだ。
ありえないくらいの貧窮さで、最悪に卑しく貧しい身なりをしよう。
人の侮蔑の視線を受けて、畜生同然のありさまに。
顔を汚れまみれにしよう。腰にボロ布を巻きつけて。
髪の毛はもつれてぐしゃぐしゃにして。
ものともせずに、裸をさらしものにして、
天空の風と責苦に立ち向かおう。
この国は僕に「キチガイ乞食」っていう先例を示してくれたが、
そいつらはひどいわめき声で、自分たちの硬くなった
壊死した剥き出しの腕に、針だの串だの釘だのって、
挙句の果てには茨のとげとげした枝だの、
こんなヤバめのブツを使って、
最下層の小作人やら寒村やら、羊飼いの小屋から水車小屋まで、
狂ったような罵声を飛ばし、哀れっぽい猫なで声で、
人の施し物を強要する。
哀れなターリゴッドだ!惨めなトムだ!
何とかなるかもしれない。だけど、
エドガーはもう、僕じゃないんだ。
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