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『御舟展』@平塚市美

2008年11月03日 01:33

『近代日本画の巨匠 速水御舟-新たなる魅力』展@平塚市美術館へ行ってきました。


平塚の御舟展4
今日の新発見。「燕子花」(1929)を含め、「御舟は黒の使い方がめちゃめちゃに巧い!」
この燕子花は完全にモノクロ(墨)ですが、別の作品では、
一見モノクロの絵画に見えても、薄い緑や金色が彩色されていて、
黒を引き立てているんですね☆

あと、ちょうど親指くらいのサイズの筆で、点描を描いていくスタイルが
御舟の作品(特に風景画)の随所に見られて、
それがかなり昔からの技法だということがわかりました。
年代順に追っている展覧会ならではの発見でした。


平塚の御舟展1
平塚の御舟展5
平塚の御舟展6
「丘の並木」(1922)や、「晩秋の桜」「晩冬の桜」(1928)では、
中原中也の「森並は 風に鳴るかな」(「朝の歌」)の一節を思い出しました。
「晩秋の桜」には、きつつきがいるんですね。ちょこっと可愛らしくて画家の優しさを感じました。
また、同作品の小さな葉の一枚一枚にはちゃんと葉脈がしるしてあって、
それがまた桜の命を感じさせてくれました。


平塚の御舟展2
平塚の御舟展3
小動物に対する愛情というのは、日本画に多く見られますが、
御舟の眼差しもなかなか素敵です。
こののんびりした猫は、春の陽だまりの中で、お日様の優しさをいっぱいに受け止めている模様。
また、雨のふりしきる中で、雀が花の下に雨宿りしているのが見られます。
とても愛らしい瞬間。


平塚の御舟展7
「枝折桜(八重桜)」(1928)は、小さな作品でしたが、
花びらの美しさはまるで本物。
手折られた桜の悲哀がそっと紙の上にのせてあるかのようです。
私は桜の中でも八重桜がとびきり好きなので、この作品にはさりげなく思いを入れてしまいます。


平塚の御舟展8
絶筆の松の枝の向こうに月が輝いている「円かなる月」(1935)。
御舟(や川瀬巴水)の絵を見ていると、
明治晩期~大正を経て、昭和初期の、
あの頃の日本の空気を、ちょっとだけ体験できるような気がします。

懐かしいような、私には決して知れないような、
「ひろごりて たひらかの空」、戦争を知らずに亡くなった夭折の画家の夢。
中也の亡くなる一年前の1935年に40歳で没。
中也は1936年に30歳で没。
ひとつの時代の終わりを告げていたかのようです。
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