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「時」の力を感じて。

2008年12月22日 02:45

純白の贈り物1
【チャイルドハロルドの巡礼】第1編より、22連-23連
    バイロン作  Shallot B.訳

22
勾配になってる丘のうえ、または谷間の下のほう、
かつて王たちが住んでた館がある。
しかし今じゃ野の花だけが、ひっそりそこに息づいている。
そして朽ちた「壮麗」が、まだそこをうろついている。
むこうにゃ王の麗しい宮殿が聳え立っているよ。
金持ちのぼんぼんヴァセックさんよ! あんたは英国一の裕福な坊ちゃんだった。
かつてあんたは専用の「楽園」を築いたんだ。
驕慢な「富」のばーさんがド偉い業を成し遂げたとき、誘惑相手の
温厚な「平穏」くんがいつもみだらな魅惑を避けてきたんだと、ばーさん気づかなかったのさ。

23
むこうの山の永遠に美しい崖の下で、
そこにあんたは棲んでいて、快楽の悪巧みを練っていたんだな。
しかし今じゃあだれにも見向きもされないもののように、
あんたの夢御殿は、あんたみたいに寂しいかぎりだ!
ここには伸び放題の雑草が、うらさびれたホールへの道をふさぎ、
大きく放たれたままの入り口へさえ行けない。
なんて虚しく地上の快楽は降り注ぐんだろうなぁ、なーんて、
新たな思いが胸に湧き立つ。
この世の喜びはやがて「時間」の激しい渦のなかで木っ端微塵に消えちまうのさ。


22連のヴァセックさん(Vathek)は、バイロンに影響を与えた作家Beckfordの作品名であり、ここでは作品名をBeckfordとして取り扱っている模様。(下参考文献p.119.)22連の8行~9行の意訳もこちらの書物を参考にさせていただいております☆
ロード・バイロン『チャイルド・ハロルドの巡礼』〈第1編 注解〉

久しぶりにバイロンの訳を9連とりましたが、なかなか思うように時間がとれず、やきもきしました。
次はいつになるのやら…

それにしても、我ながらもの凄いスラング訳だぁね。先生方に見られたらお叱り受けるかしらん。


以下、原典と注です~
XXII.

On sloping mounds, or in the vale beneath,
Are domes where whilom kings did make repair;
But now the wild flowers round them only breathe:
Yet ruined Splendour still is lingering there.
And yonder towers the prince’s palace fair:
There thou, too, Vathek! England’s wealthiest son,
Once formed thy Paradise, as not aware
When wanton Wealth her mightiest deeds hath done,
Meek Peace voluptuous lures was ever wont to shun.

XXIII.

Here didst thou dwell, here schemes of pleasure plan.
Beneath yon mountain’s ever beauteous brow;
But now, as if a thing unblest by man,
Thy fairy dwelling is as lone as thou!
Here giant weeds a passage scarce allow
To halls deserted, portals gaping wide;
Fresh lessons to the thinking bosom, how
Vain are the pleasaunces on earth supplied;
Swept into wrecks anon by Time’s ungentle tide.

[22連]
mounds:小山, 小丘;土手, 堤, 土塁
whilom:=once upon a time
repair:resort in a place or among others
Splendour:豪華, 華麗, 壮麗;((~s))壮観
yonder:あそこに;向こうに
tower:(…の上に)高くそびえる((up, above/above, over ...))
wanton:〈風などが〉気ままな、〈女性が〉ふしだらな, 不貞な
Meek:おとなしい;柔和な, 温和な
voluptuous:官能的[肉感的]な;好色な;みだらな
lure:魅力, 魅惑(attraction)
wont:((叙述))((形式))〈人が〉(…し)慣れて, (…するのを)常として((to do

[23連]
brow:がけっぷち.
ever:いつまでも, いつも変わらず;永久に
scheme:((しばしば~s))(…しようという)陰謀, たくらみ((to do))
unblest:神の恵みを受けない, 祝福されない./のろわれた;不幸な, みじめな
passage:道路;水路;通路
portal:((通例~s))((文))(宮殿などの堂々とした)表玄関, 入り口, 正門.
pleasaunces:[U][C](世俗的な)快楽, 道楽, 娯楽, (肉体的)快楽, 放縦
anon:((古))やがて, ほどなく;((文))そのうちまた.
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