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萩原朔太郎と日本画と。―山種美術館『歌と日本画展』―

2005年07月31日 00:02

SpringSpirits

 東京都内、半蔵門から歩いてすぐのところにある山種美術館。現在開催中の展覧会は、このブログにぴったりの、『歌と日本画展』。日本画は、最近の最近まであまり見なかったのですが、古径さんの展覧会で、近代日本画の面白さに気づき、行ってみました。
 詩と絵画を同時に見るというのは、実に難しい。頭をフルに使っても、なかなかタイヘンでした。特に、詩から読み取るイメージと、実際その詩を引用して展示されている作品が一致していないものもあり。(山口華楊の『木精』と、その脇にかけられていた山村暮鳥の木の根を歌った詩は、正直、作風が合わないように思えて、苦しかったです…。万葉大好きっ子の私には超重要人物の中大兄皇子が歌った豊旗雲の歌と、夕日の絵も…。和歌のがすごすぎてて、絵が気の毒でした…。個人的に絵を見ないで詩をじっくり見てしまったのは、萩原朔太郎の『竹』。この詩のすごさに改めて感心してしまいまして。)
 純粋に絵画を楽しめたのは、川崎小虎の『春の訪れ』(上図)。ふんわりとした春の優しさと花の美しさが素晴らしいと思います。山口華楊の『木精』の木の柔らかさも、どっしりとした重みを含んでいて素適。また、金子みすずの『つもった雪』を引用しつつかけられていた、林功の『凍音』は、詩と絵画の見事な相乗効果で、味わい深かったと思います。(『つもった雪』は、金子みすずの作品のなかでも、一二を争うくらい、私の大好きな作品のひとつです。)『凍音』を見ながら、何故か思い出した歌が、昔小学校で歌った『たんぽぽ』っていう曲。「♪雪の下のふるさとの夜~♪」ではじまる、なんか好きな曲でした…(歌詞全部覚えていないのですが、メロディは全部覚えてるんですよね)。
 言葉にしても絵画にしても、季節と時の移ろいの中での瞬間を切り取った、そんな澄んだ世界観が、日本の文化に染み込んでいること、そしてそれが私の中にも染み付いて抜けないことを認識してしまうような、そんな展覧会でした…。
   竹   萩原朔太郎

光る地面に竹が生え、
青竹が生え、
地下には竹の根が生え、
根がしだいにほそらみ、
根の先より繊毛が生え、
かすかにけぶる繊毛が生え、
かすかにふるえ。

かたき地面に竹が生え、
地上にするどく竹が生え、
まつしぐらに竹が生え、
凍れる節節りんりんと、
青空のもとに竹が生え、
竹、竹、竹が生え。



この作品が詩の中で、いちばん興味深かったです。
地中と地上の対比が巧みですよね~。
朔太郎の作品を、文庫で一冊きちんと読んでみたくなりました☆
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    「日本画で歌を詠む」 山種美術館 7/30

    山種美術館(千代田区三番町)「日本画で歌を詠む -日本の詩情- 」7/2~8/21山種美術館で開催中の「日本画で詩を詠む」展を見てきました。この展覧会は、日本画と詩を並べて鑑賞しながら、様々なイメージを膨らませようとする、「詩と日本画の共演」とでも言えそうな企画です



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