アルトー「バリ島の演劇について」

2009年04月18日 21:20



アルトーの『演劇とその分身』を読む機会に遭遇。
一時期バリにハマってインドネシア語を触った私は、「バリ島の演劇について」という章でテンションあがるあがる(笑)。仕事帰りのしみったれた電車のなかで、もう夢中でした!☆

彼らの動作が木の太鼓のリズムにあまりにもぴたりと合って拍子をとり、リズムを非常に性格に中空で、おそらくその頂点で捕らえているので、その音楽の拍子はかれらの空洞の四肢から発しているかのように思われる。

幾重にもヴェールを被ったような、そして夢みるような女たちの目。
その夢の瞳は我々を吸い込み、その前では、我々自身が亡霊になったかのようだ。

舞踊の振りの数々、たとえばさまざまな魂の状態を混ぜ合わせる足の回転、宙を飛ぶような小さな両手、軽いがしかし確実な手拍子など、そのどれもが完全な満足を与えてくれる。

我々が立ち会うのは、一つの精神状態から一つの動作を作り出す精神的な錬金術であり、その乾いた簡素な線形の動作は、我々の行動が絶対的なものに向かうとき持つような動作ばかりなのである。


(アントナン・アルトー『演劇とその分身 アントナン・アルトー著作集Ⅰ』安堂信也訳、白水社、1996年、107ページより抜粋。)

バリには行ったことがないけれど、いつかこのダンスは見てみたい! ガムラン(鉄琴)の音がかなりお気に入り。あれは弾いてみたいです~!
そして、アルトー…。すごいです。筆力に脱帽。。。

バリ島 (講談社現代新書)バリ島 (講談社現代新書)
(1998/03)
永渕 康之

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↑↑この本、かなりオススメ。
バリの歴史と同時に、今私たちが抱いているバリのイメージの源流を探っている、良書です。
だいぶ前に図書館で借りて読みました。バリの部族の争いのところが、特にいいと思います。
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