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ハロルドの恋、狂気の妄想。

2009年05月29日 00:32

スペインの女性1

【チャイルドハロルドの巡礼】第1編より、82連-84連
    バイロン作  Shallot B.訳

82
ああ! 幾度も幾度もハロルドは恋をした、
あるいは恋したことを夢に見たのだ、狂気は夢なのだから。
しかし今や、彼の頑ななこころは動じなかった。
なぜならまだ彼は<忘却の河>の流れを口にしてはいなかったからだ。
そして彼は最近、<愛>の持ちもので翼ほどありがたいものはないのだと
心から思うようになったのだ。
<愛>がどれほど美しく、若く、優しく見えても、
<喜び>の甘美な泉の水源からいっぱいに、花のうえに
泡立つ毒が苦しみを投げつけるのだ。

83
しかし、今や賢者が心を動かすのように、こころを動かすだけではあるが、
美しい姿に対して、彼は盲目ではなかった。
<哲学>が彼女の穢れない荘厳な眼差しを
そのような心に投げかけくだすったことはなかった。
しかし<情熱>は荒れ狂って眠りにつくか、逃げてしまう。
そして<悪徳>は、自身の艶かしい墓を掘り、もう立ち上がれない。
<快楽>に飽和した犠牲者よ! 人生を忌み嫌う陰鬱さが、
彼の額に、呪われたカインの流離の運命を刻みつけたのだ。

84
彼はいつも人の群れを見詰めていたが、決して交わりはしなかった。
しかし、人間嫌いの憎しみを持って見ていたのでもなかった。
今や彼は進んで踊りや歌に加わりたいと思っていた。
しかし、運命の下に沈む者が微笑めるものだろうか?
何を見ても、彼の悲しみは癒えることがなかった。
しかしかつて、<悪魔>の支配に抗って、
<美>のあずまやに物憂く座っていたときに、
より幸せな日をなだめた魅力と同じほど美しい魅力のために、
こうしておもむろに歌い始めた。


ホントに巧みだよね~、擬人法。
なんかはまりそう。。。



LXXXII.

Oh! many a time and oft had Harold loved,
Or dreamed he loved, since rapture is a dream;
But now his wayward bosom was unmoved,
For not yet had he drunk of Lethe’s stream:
And lately had he learned with truth to deem
Love has no gift so grateful as his wings:
How fair, how young, how soft soe’er he seem,
Full from the fount of Joy’s delicious springs
Some bitter o’er the flowers its bubbling venom flings.

many a time :((文))[many a[an]+単数名詞]いくつもの, 数々の. ▼動詞は単数呼応;1より意味が強い;many and many aとするとさらに意味が強まるMany a man comes and goes.多くの人が往来する.
rapture:[名][U]((しばしば~s))狂喜, 大喜び, 有頂天(▼ecstasyは宗教などによる恍惚(こうこつ)状態);狂喜の言葉[表現, 声, 叫び].
wayward:〈人・態度などが〉強情な;わがままな
deem:考える、思う
fount:((主に詩))泉;((文またはおどけて))(…の)源, 起源((of ...)).
venom:毒液;((古))(一般に)毒
bitter:苦いもの;苦しみ, 悲痛;苦さ

LXXXIII.

Yet to the beauteous form he was not blind,
Though now it moved him as it moves the wise;
Not that Philosophy on such a mind
E’er deigned to bend her chastely-awful eyes:
But Passion raves itself to rest, or flies;
And Vice, that digs her own voluptuous tomb,
Had buried long his hopes, no more to rise:
Pleasure’s palled victim! life-abhorring gloom
Wrote on his faded brow curst Cain’s unresting doom.

deign:(自)[II to do] 〈目上の人が〉もったいなくも[かたじけなくも](…)してくださる(▼皮肉の意味を含むことがある);((主に否定文))身を落として[恥を忍んで, 誇りを捨てて](…)する
bend:〈目・耳・歩みなどを〉(…に)向ける;〈心・精力などを〉(…に)向ける, 傾ける((to, toward, on ...))
chastely:〈思想などが〉純正な
rave:((~ -self))どなって(…)する;荒れ狂って(…)する((out/to, into ...))
rest:休む, 休息する, 横になる, 眠る.
voluptuous:〈女性が〉豊満な体をした, グラマーな;官能的[肉感的]な;好色な;みだらな。((文))感覚に快い, なまめかしい, 色っぽい
pall:〈人・器官が〉(初めは楽しんでいたものに)飽き飽きする, うんざりする((of ...))
abhor:(道義的理由で)…をひどくきらう, 忌みきらう, 毛嫌いする;…を憎悪する.

LXXXIV.

Still he beheld, nor mingled with the throng;
But viewed them not with misanthropic hate;
Fain would he now have joined the dance, the song,
But who may smile that sinks beneath his fate?
Nought that he saw his sadness could abate:
Yet once he struggled ’gainst the Demon’s sway,
And as in Beauty’s bower he pensive sate,
Poured forth this unpremeditated lay,
To charms as fair as those that soothed his happier day.

Still:((古))絶えず, 常に
throng:群衆, 人だかり, 雑踏
misanthropic:[形]((形式))人間嫌いの;厭世(えんせい)的な.
Fain:((古・詩))[副]((wouldと共に用いて))喜んで, 進んで, 快く.
abate:…の(程度・勢い・強さ・数量・額などを)減少させる, 減じる, 少なくする, やわらげる
sway:((文))統治(権), 支配(権);((時にa ~))支配力, 影響力
bower:木陰;木陰の休息所;(庭園の)あずまや, 木立ち, 茂み.:(中世の城中の)婦人の私室.
pensive:〈言動・表情などが〉哀愁を漂わせる, 物悲しい。思案に暮れた, 物思いに沈んだ
sate:<sit。((状態))座っている
unpremeditated:[形]前もってよく考えていない, 即席の, 故意でない, ふとした.
lay:((文))(歌うための)短い物語詩, 詩;歌謡
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