スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

The Cruel Mother

2010年08月01日 14:38



酷い母さん
   イギリス民謡
   Shallot B.訳

ヨークに女が住んでいた
ひとりぼっち 寂しいことさ
父の執事の子を身籠った
 緑の森の中腹で

棘にもたれて
 赤ん坊を産んだのさ

ちっぽけな小太刀を取り出して
 可愛い赤ん坊の命を奪った

刃(やいば)を草で拭ってさ
 拭うほど血はほとばしった

流れで手を洗ってさ
 乙女に戻れると思ってた

父のお邸(やしき) 広間を行けば
 赤ん坊3人 鞠で遊び

絹の服着た子が1人 繻子の服着た子が1人
も1人ゃ生まれたときの丸裸

「赤ちゃん、あたしの子なら
立派な絹や繻子の服を着せるのに」

「やあ 母さん、僕はあんたの子だったよ
粗末な服さえ着ちゃあくれなかった

僕の寝床は冷たい土塊、
緑の草が掛け布団」

「おぉ 坊や、あたしはこれからどうなるの」
「あんたは7年の間、鳥となって木にとまる

それから7年鐘の撞木に
それから7年地獄の番人になるのさ」


6月12日のイギリス・ロマン派学会主催「イギリス・ロマン派講座」(@早稲田大学)で、及川和夫先生のお話を聞いてきました。

話題に出たバラッドは、
「Scarborough Fair」、
「The Elfin Knight G Version」、
「King Orfeo」、
「The Cruel Mother」、
「The Thorn」(William Wordsworth)、
「The Highland Widon's Lament」、
「Jonny I Hardly Knew Ya」
でした。

1595年のフィリップ・シドニーによる「詩の擁護」のなかでは、「教養ある人間でも野蛮なこういう曲を聴くと感情の高ぶりをおぼえる」というような内容が書かれており、当時の教養ある人は民謡を蔑視しながらも惹かれていたことがよく分かりました。

ちょうどシェイクスピアが『ハムレット』を描いた時期ですから、オフィーリアが劇中小唄を口ずさむのは、まんざら「狂気の沙汰」の一環にあるということになりますね。(これはShallotの個人的な意見。)
当時のイギリスの女の子が置かれていた無力さと道徳規範による圧力の、悲劇の断片が此処にも伺えます。

この歌の、この音源を会場でも聞きましたが、頭から離れませんでした。
昨日偶然同じ音源をyoutubeで発見して奇跡の再会です(笑)





There was a lady lived in York.
All alone and a-lonely-o
She proved a child by her own father's clerk.
Down by a Greenwood sidie-o

She leaned her back against a thorn.
And there she had her baby born.

She pulled out a wee penknife
And she took the sweet baby's life.

She wiped the blade along the grass,
But the harder she wiped, the blood ran fast.

She washed her hands in the stream.
Thinking to turn a maid again.

As she was walking down her father's hall,
She saw three babes a-playing at a ball.

One dressed in silk, the other in satin,
The other was naked as ever was born.

"Oh little baby, if you were mine,
I'd dress you in silk and satin so fine."

"Oh mother dear, I once was thine.
You neither dressed me coarse nor fine.

The coldest clay it was my bed.
The green grass was may coverlet."

"Oh, my fine baby, what will become of me?"
"You'll be seven long years a bird in a tree,

Seven years the tongue of a bell,
And seven long years a porter in Hell."
関連記事


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://sousleau.blog5.fc2.com/tb.php/682-7cd95a24
    この記事へのトラックバック


    Articles


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。