川しろじろとまじはりて

2011年05月27日 20:41

藤の花2011の2

〔川しろじろとまじはりて〕
         作:宮沢賢治

川しろじろとまじはりて、 うたかたしげきこのほとり、
病きつかれわが行けば、 そらのひかりぞ身を責むる。

宿世のくるみはんの毬、 干割れて青き泥岩に、
はかなきかなやわが影の、 卑しき鬼をうつすなり。

蒼茫として夏の風、 草のみどりをひるがへし、
ちらばる蘆のひら吹きて、 あやしき文字を織りなしぬ。

生きんに生きず死になんに、 得こそ死なれぬわが影を、
うら濁る水はてしなく、 さゝやきしげく洗ふなり。



鈴木健司先生によると、泥岩に映る「影」=「卑しき鬼」は賢治の自己規定なんだそうです。
朔太郎との比較により「病める心」に焦点を当てた記事をゲット。
最近凹み気味だったので、電車の中でしんみりなきそうになったのは内緒デス。(^-^;)
英訳したいなぁ…(希望)。

鈴木健司『宮沢賢治文学における地学的想像力――〈心象〉と〈現実〉の谷をわたる』(蒼丘書林)
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