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夜を知った男

2011年06月03日 20:38

【夜を知った男】
     作 フロスト
     訳 Shallot B.

私は夜を知った男
雨の中に飛び出して、雨の中に戻ってきた
街の灯も ずっと遠い

惨めな街の小路を見下ろした
巡回する夜警とすれ違い
視線を逸らした 話したくなくて

帰れとかあばよとか言うのじゃないが
別の通りの家々から
さえぎるような叫び声が遠く聞こえて

私は静かに立ち止まり、足音を消した
ああ 天上の高みの遠い静寂
夜空にかかる煌く星々の時計が

時には善も悪もないと告げた
私は夜を知った男


学生K君が質問のメールをよこしたので、訳してみました。
夜にフロスト自身がその過去を投影しているという作品らしいです。
人生の辛酸を表して、しかもそれが静寂の夜の、美しい情景となって表現されているなんて、
なんて素敵なんでしょう!

ちなみに、彼の質問が3行目だったんで、
以下、メールを転写。

今回ご質問の
「I have outwalked the furthest city light.」ですが、

まず、outwalkは他動詞で、「~よりも遠くまで歩いていく」という意味があります。
(大きな辞書を図書館で引くべきでしたね! 
ちょっと調べるだけなら、yahooの辞書でも使えるよ。でも、レポートに使っちゃだめだよ!)
この詩の語り手は続く目的語「the furthest city light」よりも遠くまで歩いたのでしょう。

さて、目的語のthe furthest city lightですが、
the city lightは「街の灯」であるからいいとして、
furthestが問題になります。

furthestは、farの最上級です。意味は知ってのとおり、「遠い」。
だから、目的語全体としては、「最も遠い街の灯」という意味になります。

直訳すると、「私は最も遠い街の灯よりも遠くまで歩いて行った」となります。
つまりね、語り手(=「私」)は最も遠い街なんて通り過ぎちゃったわけです。


韻の踏み方もかなり凝っているらしい。
「10音節(五歩格)弱強格で、terza rima (三韻句法)」なんですって。

簡潔な文体で……。
傑作ですね! この詩を学生の課題に選んだ先生もまた、すごい!! 的確っ!!




Acquainted With the Night 
     Robert Frost

I have been one acquainted with the night.
I have walked out in rain --and back in rain.
I have outwalked the furthest city light.

I have looked down the saddest city lane.
I have passed by the watchman on his beat
And dropped my eyes, unwilling to explain.

I have stood still and stopped the sound of feet
When far away an interrupted cry
Came over houses from another street,

But not to call me back or say good-bye;
And further still at an unearthly height
One luminary clock against the sky

Proclaimed the time was neither wrong nor right.
I have been one acquainted with the night.
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