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幼かりし頃[Ⅳ]

2004年08月25日 02:25

 僕は聖人だ、築山で祈っているところ、――穏やかな獣たちがパレスチナの海まで草をはんでゆくように。
 僕は暗い肘掛け椅子にいる学者だ。枝と雨が書斎の窓を叩いている。
 僕は小さな樹々の合間を抜ける大きな通りを歩く人。水門のざわめきが僕の足音をかき消してしまう。僕は永い間、夕つがた、わびしい金色の泡を眺めてる。
 僕はまったく沖へと延びた桟橋に棄てられた子供かもしれない、その先が空へと続く道に従ってゆく、幼い召使なのかもしれない。
 獣道は険しい。丘はエニシダで覆われている。空気が淀んでいる。鳥も泉も、なんて遐いんだろう! 多分、この世の果てでしかないんだろう、進んで行く先はね。
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