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幼かりし頃 [Ⅴ]

2004年08月30日 02:26

 どうか、とにかく僕にその墓を貸してほしい、浮かび上がったセメントの輪郭を施した、石灰で塗り固めたヤツを――地中の遥か奥底に。
 僕はテーブルに肘をついて、灯は読むのも馬鹿らしい新聞を、興味もない本を、酷く激しく照らし出している。――
 僕の地下の応接間の、途方もないほど遥か上の遠くの方に、家々が根を下ろし、霧が立ち込めている。泥は紅か黒だ。怪物みたいな都市、終わらない夜!
 それほど高くないところに下水道がある。両側には地球の厚みしかない。たぶん、紺碧の深淵や、炎の井戸もある。月と彗星が、海と物語が出逢うのは、多分この企ての一環だ。
 苦々しい時には、僕は自分がサファイアか金属の球なんだと思い描く。僕は静寂の主人だ。どうして地下室の天井窓のようなものが、天井の片隅で怒りに青褪めるというんだろう。
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