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ある月夜に

2015年10月30日 01:45

少し欠けた月を
細い雲が いくすじにもなって
そっとかすめていく

地上から こんな月を
どれほどの人が眺めてきたんだろう

狼になりかけて 悲しい叫び声をあげながら?
赤い吸血鬼の眼を 犠牲になった乙女からふと離して?
森の空き地 魔女の夜宴で 子どもの泣き声を聞きながら?
風そよぐ岩礁で 尾ひれで水面をかきまわしては
透明な歌を響かせながら?

それとも

狂おしい牛頭鬼のぬくもりを感じながら?
竹林の奥に忍び いとしい人を見守り続ける鬼神から 逸らした目に映って?
切り捨てた遊女の ほとばしる血をにじませた刀を光らせて?

それとも

終わらない戦争の 果てない塹壕の中で?
降り注ぐ焼夷弾と 数えきれない爆薬の恐怖におびえながら?
枯葉剤に耐えきれなかった かわいそうな樹々の間で
銃弾のさらしものになりながら?
あるいは 想像を絶する熱線と放射能で 人の姿を失いながら?

――それとも

夜更けに ふらりと入ったラーメン屋で 美味しいつけ麺を食べて
あぁ 今日も無事一日が終わりました と
月の女神さまに 心地よい疲労感を覚えながら
ご報告しながら?
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